2022年08月03日

諏訪大社の四社めぐり 研修旅行記

 先般、7月18日(月・祝)に当神社の御鎮座千二百年奉祝記念事業実行委員会の企業部会(法人や団体)の主催にて「諏訪大社四社めぐり」の研修旅行が開催されました。当日の天気は曇天ながら、連日の猛暑・酷暑に比べれば有難いお天気でした。
 この企画は、当神社の令和六年に迎える御鎮座千二百年奉祝記念事業実行委員会の企業部会にご入会の上、奉賛活動にご協力をいただいている皆様に向け、研修を含め御柱祭や神道・神社についてより関心を深めていただく、そのような趣旨にて開催されました。本来であれば、本年(寅年)に開催されました諏訪大社の御柱祭の応援ツアーを開催する予定でしたが、このコロナ禍にて一般観光客の拝観・参加が叶いませんでしたので、今回、四社をめぐり新しく建立された16本の御柱を見て参りました。
 行きのバスの車中では、宮司による神社や御柱についての講話、参加者最高齢の樋口様(御年92歳)の御柱祭体験話や木遣(きやり)の披露など、硬軟織り交ぜ和気藹々と過ごしました。
 諏訪に到着後、先ずは上社前宮(まえみや)の参拝。御本殿までの急な坂を登りつつ周りの景色を眺めながらの自由参拝。その後、上社の本宮(ほんみや)へ移動。諏訪大社の北島宮司様のお出迎えをいただき、正式参拝後、神職によるご説明をいただきながら境内の散策。平素なら素通りしてしまいそうな社(やしろ)、樹木、建造物などの解説を聞きながら巡ると、また歴史の深さ・重厚さに違った印象を受けます。恐縮なことに北島宮司様に駐車場までお見送りをいただきました。昼食会場では名物の信州そばに舌鼓を打ちながらアルコールも解禁、初対面の参加者もテーブルごとに打ち解け話も弾みます。

IMG_3638.JPG
前宮の参道

IMG_3679.JPG
本宮にて正式参拝

IMG_3709.JPG
北島宮司様の説明をいただきながら境内を散策

 午後は下社の秋宮(あきみや)の参拝からスタート。7月3日に当神社にて秋宮四の御柱をいただいた御礼と、無事に境内に建立された旨、ご報告を申し上げました。春宮(はるみや)も自由参拝としました。時間があれば近くの史跡「万治の石仏」や御柱体験館にも寄りたかったのですが、帰路の渋滞を考え割愛となりました。諏訪を離れる前に、諏訪インター付近の土産物屋で各自買い物をし、諏訪の思い出を胸に家族へのお土産をあれこれと選んでいました。帰路はかなりの渋滞に巻き込まれましたが、幹事である長森企業部会長の機転でお手洗い付きの観光バスだったため、慌てることなくゆっくり休憩をとりながら無事横須賀まで戻ってまいりました。
 ご参加の皆様、お疲れ様でした。

IMG_3722.JPG
秋宮の参道で

IMG_3728.JPG
秋宮にて御柱の説明

IMG_3755.JPG
春宮での参拝
posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 00:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 奉祝記念事業

2022年07月21日

建御柱と夏越の大祓

 7月3日(日)に「建御柱」と「夏越の大祓」が斎行されました。当日は午前十時半より、御本社・諏訪大社より拝戴した下社「秋宮四」の御柱を建てる「建御柱(たておんばしら)」の神事が行われました。準備された御柱は神事で安全祈願され、重機を使って建てられました。、信州より「諏訪市木遣(きやり)保存会」の22名の皆様をお招きして、諏訪大社の御柱祭の説明や本場の木遣とともに、境内を大いに盛り上げていただきました。斎場の空気を切り裂くような、息の長い声が通る木遣は感動的で、木遣が始まると参列者が皆静かになり、聞き入っていたのが印象的でした。
 諏訪大社のご祭神は、俗説ですが、下社の柱は女神様(ヤサカトメノカミ)、上社の柱は男神様(タケミナカタノカミ)といわれています。二年後の御鎮座千二百年祭には、上社の御柱を建立し、上社・下社の2柱(夫婦の柱)が並び立つ予定です。

IMG_3223.JPG
「諏訪市木遣(きやり)保存会」の皆様
IMG_3225.JPG

IMG_3234.JPG

IMG_3264.JPG
大津の里に御柱、建つ!
IMG_3344.JPG

 午後には「夏越の大祓」が斎行されました。例年は水無月の晦日、6月30日に行われる夏越の大祓ですが、今年だけは建御柱と同日の開催とさせていただき、午後1時からと2時から、2回斎行され、今年も多くの氏子の皆様が参列され、無病息災・疫病退散を願いながら、茅の輪をくぐりました。

IMG_3390.JPG
夏越の大祓
IMG_3429.JPG
茅の輪くぐり
posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 奉祝記念事業

2022年06月12日

想いを乗せて、重い責任を担う

 先般お知らせの通り、諏訪大社より払い下げをいただいた「秋宮四」の御柱は、防腐処理・調整を済ませ5月30日に当神社へ搬入されました。10メートルほどの柱ゆえトレーラーにての搬入でしたが、駐車場の入り口が狭いため、その打ち合わせでも車でそのまま搬入できるのか、役員のほとんどが疑問を抱いておりましたが、さすがプロドライバー、拍子抜けするくらいすんなりと搬入がなされました。
 後日、建御柱を開催するための資料を探していた折、あるDVDをみつけました。そのタイトルは「秋宮四の御柱 華乗りに密着」とあります。こんなDVDは見たことないし、氏子さんからも奉納をいただいた覚えがありません。不思議に思い内容を確認すると、6年前のワイドショーのなかで、御本社・御柱祭の紹介と、映画監督の井筒和幸氏が秋宮四の御柱の華乗り(曳行の責任者で木落としの先頭に乗る人)に密着し、華乗りを支える人々、家族に密着取材をする内容でした。20分ほどの内容でしたが、危険な木落としに臨む華乗りの緊張感や諏訪に生まれた男の祭りに対する心意気・矜持(きょうじ)、また何よりも無事に帰ってきてほしいという家族の想いが語られていました。そしてこの華乗りさんはさらにその前の回(12年前)の御柱祭の木落としで、副責任者として参加し、曳綱に絡まり木落とし坂を頭から転がり落ち、救急搬送され大怪我を負った苦い経験がありました。今回はきれいに坂を滑り降り、大役を果たし、無事家族のもとに生還しました。
 このDVDは後から判明したことですが、神社のお手伝いのスタッフがテレビを見ていて御柱が映っていたので、録画して宮司に渡してくれたものでした。渡したスタッフも記憶がなかったようですが、いただいた宮司も、秋宮四という御柱は小さめであまり注目されない柱ということで「後で見ればよいか」と思いながら正直忘れていたのです。DVDを奉納いただいたスタッフには失礼をいたし、さらには秋宮四の御柱の存在を軽く思っていた不明さに恥じ入るばかりです。秋宮四の御柱に携わる皆様が、命をかけて曳行し建てていただき、諏訪大社で6年間信仰を集めた御柱を不思議な縁(えにし)で当神社が引き継がせていただきます。
 諏訪大社の北島宮司様からも、「下社の神様は女神さまなので、嫁に出すようなものです。娘をよろしく頼みます」とのお言葉を頂戴いたしました。様々な皆様の想いを乗せ、当神社は重い責任を担い、7月3日は大津の里に、この秋宮四の御柱が建ちます。

秋宮四搬入1.jpg

秋宮四搬入2.jpg
posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 14:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 奉祝記念事業