2021年06月18日

丹精こめて

 先般、開園した「諏訪御園(すわみその)」ですが、土に肥料を与え、なじませ、5月のゴールデンウイーク明けから畝をたて、種まきや植栽を始めました。鈴木指導員とともに、青空の下、さまざまな作業を経験しながら、作物も順調に育っています。
 「何を植えたいの?」と鈴木氏より聞かれましたが、全くの素人ゆえ、先ず簡単で、手間がかからず、収穫の喜びも得られる、そんな品種を希望しました。『野菜づくり図鑑』を参考に、トマト、ピーマン、ナス、トウモロコシ、カボチャ、サトイモなどを相談しながら植えました。トマトやピーマンは神様のお好みかは分かりませんが、早くご神前にお供えができるよう丹精込めて丁寧に作業をしております。
 コロナ禍で以前より時間に余裕ができました。朝4時起床、6時までに雑務をこなして朝の日供祭奉仕・境内清掃・御園と御作田の水遣り、午前・午後は神職としての勤務、夕方は草むしり・御園の農作業と、蚊にさされ、ミミズに出くわし、腰痛と戦いながら一日の作業を終えます。シャワーを浴びて冷えたお神酒で一杯。心地よい体の疲れと少々の酔いでそのまま就寝。すっかり健康的な半農半神主?となりました。プロの農家さんから見れば遊びのような菜園ですが、自然への感謝・育成の手間や、それにかかる情熱・ものの価値、農作業を通じてそれを知ると、大根の葉っぱ一枚無駄にできません。ましてコロナ禍による飲食店の休業、それに伴う納品業者の食品ロス、丹精込めて育てた野菜が出荷できず、トラクターで踏み潰す…胸が痛みます。
 コロナウィルス感染で苦しんでおられる患者さん、医療従事者の方々、その災禍で苦しむ業者さん、皆が明るい希望がもてるよう、丹精こめて日々私もお祈りいたします。

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トマト

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ナス

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posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 10:41| 諏訪御園

2021年04月17日

「諏訪御園(すわみその)」開園祭斎行

 先般のお知らせの通り、参道右脇の公園の隅に15坪ほどの菜園が出来ました、4月15日(木)に苗の植栽に先立ち、完成のお祓いと御園の守り神様である「御園社」の鎮座祭を斎行いたしました。御祭神は稲荷大神で、食物を司り豊作をもたらしてくださる神様です。祠(ほこら)や鳥居も、かつて氏子さんのお宅でお祀りされていたものですが、後継者がなく神社に合祀したものを敢えて使用させていただきました。開園祭には、総代世話人会と、御園の管理・指導をお願いしている、しらかばこども園で農園担当の鈴木宏之氏のご参列の下、夕闇迫るなか祝詞奏上・清祓・開園式・玉串拝礼と続き、御園の豊作と作業の安全が祈願されました。
 諏訪御園は神様のための畑で、神様に供える野菜類をここで育てます。御作田(みさくだ)とともに、かつて日本人が稲作・耕作を生業とし、日々の糧を得ていた生活、精神文化を継承して、そこから生まれた自然(カミ)に対する脅威や畏怖の念、恵を与えてくださる感謝の心を育み、地域の子供たちにも伝えていこうと考えています。ゆくゆくは広場に縄文時代の竪穴式住居や縄文土器も作成したりして、古代人の生活体験なども出来たら良いのかなとも考えています。
 なお、この御園は御本社の「諏訪大社」様に御分霊の拝戴のお願いの折、奉納金(金一封)のお申し出をいたしましたところ、宮司様より「規定の奉納でよろしいので、大津の氏子さんのお役にたつように、神社で考えてお使いください」とのお言葉を頂戴いたしました。総代会と協議をして、神社の境内整備の一環として、開園させていただき、他にも生活困窮者の支援基金も開設いたしました。この件は、後日お知らせいたします。

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posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 13:51| 諏訪御園