2022年09月20日

閑話休題

 7月初旬に斎行した「建御柱と夏越の大祓」、その中旬には「諏訪大社の四社めぐりツアー」の実施、下旬には夏の祭礼中止の決断、その合間を縫って奉賛会の寄付の募集で伊勢・京都・奈良への出張。おそらく五十六年の人生で最も忙しく、様々な決断を迫られた多忙な一ケ月となりました。
 そのような日々の中、8月20〜21日は例祭の斎行のご奉仕。但し、本年もコロナ禍により、三年連続で神輿・山車の連合渡御は中止となりましたが、数町内会で「神様のために何かできないか」を企画。神社と相談の上、コロナ対策をして規模縮小ながらも神輿の巡行を行った町内や、コロナ対策をして祭礼当日にゲリラ的にお囃子の演奏を行った町内。祭礼関係者の熱い思いに、これを見咎めたり、注意を発することは出来ませんでした。
 怒涛のような日々の中で、祭礼の準備中にホッとする出来事がありました、祭礼の献灯提灯のなかに「タイワンリス」が巣を作り子育てをしていました。夜に点灯すると、提灯のなかに大量の木の葉の陰影が…「そういえば、数日前に植木屋さんが剪定に来ていたので、刈り込んだ植木が提灯のなかに入ったのかな」と思っていたのですが、リスが巣作りのため、草や枝を持ち込んでいたのでした。覗き込むと数匹のタイワンリスの赤ちゃんを発見。普段は神社の鈴の緒や畑の作物・果樹を食い荒らし、天敵もいない憎い害獣であり、撤去しようかとも思いましたが、普段はいかつい神輿会のメンバーが、「親が戻ってきて子どもがいないと悲しいですよね。近くに別の提灯を掛けましょう!」との優しい提案があり、そっと巣を移し替えました。
 ただでさえ猛暑・酷暑のなか、イライラ・カリカリそしてほっこり…様々な感情を覚えながら、季節が移ります。コロナ禍を克服しニコニコ笑える日を思いながら、次の神事・行事の企画に向います。皆様もご自愛ください。

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神社関係者による例祭の斎行

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タイワンリスの赤ちゃん
posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 21:35| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ

2021年12月30日

小さな秋祭りと「御柱休め」の神事

 11月23日(火)は新嘗祭(にいなめさい)斎行の日。本年はこの日に併せて「小さな秋祭り」を開催しました。元々この企画は、イベント中止の余波を受けた屋台の店主、仕事が激減した芸人さん、練習の成果を披露したい演芸関係者、そして何よりも思い出の少ない夏休みを過ごした子どもたちの想いを汲んで、神社として地域のために何か出来ないか、開催のタイミングを計りながら検討してきたものです。
 「子どもたちが主役」の楽しいお祭りを目指して、地元で活動されているスタッフの方々のアイディアや企画への協力を得て、さまざまな内容が生まれました。スタッフの一人に東京オリンピックの聖火ランナーを務めた者がおり、快く聖火トーチを貸し出していただき、展示やトーチを持って写真撮影ができるブース。手作りの兜や甲冑の試着体験ができるブース。こちらは『鬼滅の刃』ブームも手伝い、人気のコーナーになりました。大人気だったのが屋台で使えるチケットを賭けたジャンケン大会。こちらは神社より子どもたちへのプレゼントとして、100円綴りのチケットを千円分、合計100枚準備して、演芸の合間に行われる勝ち抜けジャンケン大会でもらえるというもの。芸人さんが考えた「タケミナカタの神様とヤサカトメの神様が仲良くジャンケンポン!」という、諏訪神社のご祭神にちなんだ掛け声とともに、「勝った〜」「負けた…」の賑やかな声が、終日境内に響き渡りました。他にもお笑いライブやさまざまなパフォーマンスが繰りひろげられました。屋台の店主、裏方のスタッフ、みんなが心を一つにして、子どもたちのためにお祭りを盛り上げてくれ、久しぶりに子どもたちの笑顔がたくさん溢れる楽しいお祭りとなりました。
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 また、夕刻からは、建立から7年が経過し、損傷が目立ってきた御柱に感謝をこめて倒す「御柱休め」の神事と新嘗祭を斎行いたしました。
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 早いもので今年もあとわずかとなりました。氏子の皆様、今年もありがとうございました。良いお年をお迎えくださいませ。
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posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 17:01| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ

2021年04月25日

生活支援基金開設

 先般お知らせの通り、諏訪大社様のご配慮により「諏訪御園」の開園と生活困窮者のための「支援基金」を開設いたしました。
 長引くコロナ禍のなか、三度目の緊急事態宣言が発令されました。県内でも「まん延防止等重点措置」として、横浜市・川崎市・相模原市ほか6市が検討されています。そのしわ寄せが多くの生活弱者、困窮者を直撃しています。アルバイト・パート・フリーターで生活を支えている方々、なかには正社員の方でも長引く不況で職を失う方もいらっしゃいます。神社にも「お一日参り(おついたちまいり)」の折に、就職祈願や仕事が早くみつかりますようにという心願成就の願意が増えました。祭礼に出店している露天商、演芸に出演の芸人さんたちも仕事がない上にアルバイトもままならない状況に追い込まれています。テレビのニュースで、最近よく賽銭泥棒の映像が流れ、「この罰当たり者が…」的な報道がなされていますが、(なかには窃盗犯もいますが)生活困窮のため、つい出来心で、という犯人もいるでしょう。宗教者(神職)としては、「罪を憎んで人を憎まず」。心ある方は罪を犯す前にご相談にいらしてください。些少ならば支援ができます。また、境内の草むしりや開園した諏訪御園(菜園)で汗を流し、半日でも働けば堂々と奉仕料を受け取っていただきます。ほんの出来心で罪を犯すより、先ずご相談ください。
 基本は自助。ご自身でできる限りの努力をなさってください。さらに助けが必要な場合は共助。NPO法人や支援団体にご相談ください。それでもままならない時は公助。国や行政の支援に頼ってください。この基金は公助をお受けになるまでの「つなぎ」とお考え下さい。
posted by 大津諏訪神社社務所[公式] at 12:06| お知らせ