そのような中で先般2月1日、当神社の御本殿改修工事の初めの神事「仮殿遷座祭(かりでんせんざさい)」が斎行されました。工事期間中(今年の11月末まで)、神様には仮殿にお遷りいただき、これより工事が粛々と執り行われます。神事は神様のお遷り(ひらたく云えばお引越し)で、総代・世話人・氏子町内の会長各位・祭礼関係者・ボランティア含め約80名にて、午後7時から斎行されました。寒空の下、宮司以下祭員・奉仕員・参列者がお祓いを済ませ、御本殿に進み、宮司が遷座奉告の祝詞を奏上、御本殿内の照明が一切落とされ、浄闇の静寂のなか、宮司が内陣に参入。「御(ぎょ)」ご神体を白木の箱に納め、絹垣・行障をもつ奉仕員に囲まれ、遷座のための行列に並びます。行列には、古代の装束に身を包んだ祭員が並び、威儀物・装飾品を棒持した奉仕員、参列者もともに神社の周辺を30分ほど練り歩き、社務所内に設けられた仮殿まで進み、「御」を奉安いたしました。仮殿では、献饌、祝詞奏上、玉串拝礼が行われ、暫しの間、仮殿にて御心安くお過ごしください、とご祈念いたしました。神職といえども何回もご奉仕することができない貴重な神事。資料を集め、幾度か打ち合わせをし、奉仕員も習礼(しゅらい 予行演習)を行い、神事に臨みました。かなりの緊張感でしたが、斎行後には「貴重な経験をさせていただきました」との声も聞かれました。
参拝の皆様には、階段下にお賽銭箱が設置されております。正面の御幣(ごへい)を通じて仮殿の神様にお参りください。なお、各種ご祈祷は仮殿で通常通りお受付いたしております。工事は今年の11月末まで続き、12月半ば頃に再び御本殿にお戻りいただきます。
仮殿